2021/02/10 22:08



どうもこんにちは、PROMギターボーカルのタンゲです。


PROMというバンドを始めてから本当に色んなバンドと共演させて頂いているのですが
共演の方に「〇〇に似てる」と言われてからちゃんと聴いてみたバンドってすごいたくさんあるんですよね。

僕は大阪のとあるバンドに惚れていた時「ストーナーロックぽいですね!」と本人に話したところ
「風邪薬??」と返されたことがあるため

「自分の意としているものを聴いてないのに、同じようなことができてしまう」
というマジックに感銘を受けました。

先陣のアーティストが聴いているものを聴いているのに、その先陣のバンドとは出会っていない。

まるで「君の名は。」そのものです。

そんな「君の名は。」現象に最も近いものを感じたのが
UKメロディック史最強とも言われている"LEATHERFACE"です。
今回少し長いですが、ちょっといい話あるんで、ゆる~く読んでいただければと思います。

それでは"パンクパンクこんにちは"Vol.4、はじまり~ 

全然然聴いていなかった

ことの発端は3年前の初台WALLにて。
TURNING CENTERというバンドのちんねんさんという方がおりまして
PROMを最前列で拳上げて見ていてくれて嬉しくて、終演WALL前に乾杯しました。

「LEATHERFACEが過ぎるんじゃあ!」
とタイムリーな口調で話してくださったのですが、内心は「(あの...悪魔のいけにえのキャラだよな...)」という感じでした。

その日の企画者の小野さんにも「MC4(MEGA CITY FOUR)とか好きでしょ!」と言われるも
内心は「(デトロイトの..?数字足りなくない...?)」と思ってました。

LEATHERFACEを聴いてみる

「UKメロディックって、そういえば弟がハマっていたような...」

とふと思い出し、すぐさま弟に連絡し
「LEATHERFACEって聴いてた?」と聞くと「もってるよ」とのことで
アルバムを紹介してもらって聴いたのがLEATHERFACEの1stアルバム"MUSH"でした。



しかし、しかし、、、、
その時は何故か全くハマれず、一周聴いて、ラックに戻してしまいました。
率直な意見は「なんか、地味だな...」と思ってしまいました。


そして2年後...

PROMの活動が3年目になろうとする2019年、正直僕は作曲アイデアが完全に底を付いていました。

何をしていいのか、したいのか分からない。
新しい音楽に出会うのも面倒、何もしたくない。

そんな様に、怠惰に包まれていた2019年の秋。

TURNING CENTERちんねんさんの
「LEATHERFACEが過ぎるんじゃあ!」がふいに頭をよぎり

「もう一度、聴いてみるか」

と聴いてみた、MUSHから20年経過した2010年アルバム"The Stormy Petrel"


これがもう、、、素晴らしい作品なんです。
全て名曲なのですが、3曲目の"Never Say Goodbye"は僕にとって一生のアンセムになってしまいそうです。
下記、翻訳ソフト&自分の意訳です


"Never Say Goodbye"

古時計のチャイムが鳴ったら、議論を始めよう
フラッシュバックに満ちた人生
キャンドルライトの効果がある
そして、映画のように音楽を奏でる
一人で歩いているとテーマ曲が聞こえてくる
辛いのは立ち去ること
何が良い選択だったかに背を向けて

さよならは言わないで
あなたは今までにない
さよならは言わないで

やり直すなんて一番簡単だ、
同じことを繰り返さないようにするために
何が非難されたのか考えても
やがて無意味になる
そして、私は本当は何を考えていたのか
混乱していた
止まれない
私の人生はまわりまわって
古い時計が2度鳴る

そして、音楽は再び再生される。


あまりにも素晴らしい楽曲、仕事終わりの西新宿路上で嗚咽するほどにグッと来てしまいました。

ボーカルのFRANKIE STUBBSは今年59歳なので、リリース当初は48歳頃。
長い人生を歩む中で、先に逝ってしまった友人や、過去の恋人を懐かしむ詩なのでしょうか。

自分が勝手にFRANKIE STUBBSは"おっかない男"だったり"激烈アウトロー"なキャラ付けをしていたので、こんなセンチメンタルなことを唄う方だとは思ってもいませんでした。

(だって、Motorheadに声が似てるって書かれてたら、、、ねえ?)


音楽の天才たち

2020年になり、お世話になっている天王町オリーヴにてTHE STEADYS企画に出演。
この日がライブ初めだったと思います。

僕が個人的に好きなパンクファンであり、天王町オリーヴ店長でもある福原さんとLEATHERFACEの話に。

福原さんは当時のSNUFFY SMILE(UK MELODICを日本のパンクシーンに周知させた偉大なレーベル)周辺の話も知っていて、FRANKIE STUBBSについても教えてくれました。

FRANKIE STUBBSはあるインタビューで
「最近聴いている音楽は?」の質問に対して
「METALLICAの"BLACK ALBUM"、BEATLESの"MAGICAL MYSTERY TOUR"」
と答えたそうです。


なんだそれ!!

あんな広大で素晴らしい音楽を作るのに、ヒントがそれだけで済むのか...
いや、充分なのか...。
すっかりFRANKIE STUBBSの大ファンになってしまったワタクシ。

FRANKIE STUBBS TEARDROP(泣いた青鬼)


2004年にリリースしたS/Tのこちらも素晴らしく、LEATHERFACE時代の曲やおなじみELVIS PRESLEYカバーもアコースティック編成で演奏されています。
その中で、再び自分の心を震わせる名曲がありました。

2曲目"OLD ELVIS"

追いかけてくるようなピアノの旋律、擦れながらも力を振り絞って何かを訴えかける歌声、セピアのジャケットに映る湾岸沿い。

まるで一本の映画のような、この曲に、僕はまたまた目頭が熱くなってしまうのでありました。

しかし、ネットには歌詞なども上がっておらず、LEATHERFACE時代の名曲"DEAD INDUSTIRAL ATOMOSPHERE"とELVIS PRESLEYのカバー"I CANT HELP..."のことだけです。

こんなにいい曲なのに!!!
何故誰も語っていない!!!

率直に僕はこうおもってしまいました。
そこで...

OLD ELVIS、訳しちゃいました


無いなら作る!
いないならやる!

そんなことをモットーに「超」が桁違いに付くほど自己解釈な意訳を作っちゃいました。
全然違ったらすいません、そしてこっそり僕に教えてください...
フランキーの声を拾うのに苦労しすぎたので、1番のみとなります。



"OLD ELVIS"(タンゲによる英詩)

You living a bay
Where are beautiful rain
we had a terrible dazed
could not possibility
more drafted medicine
???(すみません、分かりませんでした...)
why dont ever sang?

never giving mylife way
frowd i stay
never giving mylife way
frowd i stay
never giving mylife way


"OLD ELVIS"(タンゲによる意訳)
君は湾岸沿いに暮らしていた
「綺麗な雨はどこいったんだろう」
呆然と話してくれたね
でもそれはあり得ないことなんだ
いつもの薬を増やさなきゃいけない
???(すみません、分かりませんでした...)
そして、こう唄うのさ

「諦められやしないよ」
いてもたってもいられない
「諦めきれないんだ」
このままじゃいられない
「諦められやしないよ」


合ってるか分からないけど
もう...こんな...切なすぎるよ...
合ってるか分からないけど

FRANKIE STUBBSが自分の中でTOM WAITS級のシンガーに化けた瞬間を、この曲で味わいました。


最後に


SOCIAL DISTORTIONに関して書いた時もそうなのですが、このFRANKIE STUBBSのような「楽しい時も、悲しい時も、全て実体験を唄にできる人」が僕は本当に好きです。

だから、LEATHERFACEと出会ったときに最も邪魔だったのは"UKメロディック"というカテゴライズだったのかもしれない。

LEATHERFACEは過去にCYNDI LAUPER、THE POLICE等、多数のリアルタイム・ヒット曲をカバーしてきました。

どんどんオブスキュアな音源を追求していくパンクカルチャーも好きですが、こういったヒット曲をヒントにしながらも自分のオリジナリティを出していくFRANKIE STUBBSに「最上級のパンク・リスペクト」をしたい。

日本に来たら、この英詩をどっぷり添削してもらいに行くんだ...とひそかに思うタンゲでした。

長くなりましたが、閲覧ありがとうございました~